善峯寺

湖南三山(常楽寺、長寿寺、善水寺) 宝積寺 善峯寺

常楽寺の紅葉

 ”湖南三山"と呼び始めたのは何時からだろう。平成の大合併以降だと思うがあまり意識がない。近年は紅葉巡りとして人気スポットのようだ。人混みが嫌いなため紅葉狩りに行くことはあまりない。が、今年は誘って頂ける人もいて紅葉の寺を回った。紅葉が美しかった湖南三山、宝積寺そして善峯寺の5寺を紹介する。
 最初の寺常楽寺には9時前に寺に着き、暫く待った後に入った。早い時間が良かったか数人の拝観者の中でゆっくり見て回れた。朝の光に紅葉が眩しかった。


常楽寺 (1).jpg本堂と三重塔
国宝指定の本堂と三重塔が重なって見える。本堂ではご本尊千手観音の他親族・眷属である風神・雷神そして二十八部衆が拝観できる。


DSCF1787.jpg三重塔
国宝の三重塔は十三塔あるがその一つである。1400年室町時代に再建されたもので高さは22,8Mである。滋賀県の国宝三重塔はもう1寺西明寺がある。


長寿寺


DSCF1814.JPG聖武天皇の菩提を弔うために鎌倉時代に建立された石造多宝塔である。三重塔があったが織田信長が自分の居城である安土城へ移築したようである。安土城近くの摠見寺に現存している。


長寿寺 (1).jpg国宝の本堂
常楽寺とは打って変わって参拝者が多かった。特に国宝の本堂でのご本尊子安地蔵の特別拝観は座るところもないほど埋め尽くされていた。聖武(しょうむ)天皇の天平年間(729~748年)に良弁僧正が創建したと伝えられている


善水寺


善水寺 (1).jpg本堂
. 奈良時代の和同年間に開創し、平安時代の初め伝教大師最澄上人によって善水寺として再興された。桓武天皇が病気になり、最澄が法力により霊水を献上したところ、たちどころに回復したことから現在の寺名に改名したと伝えられている。


善水寺 (2).jpg庭園から本堂を望む
南北朝時代に建立されたものである。地誌類には1364年または1366年の建立とあり、様式的にもその頃のものと思われる。屋根の曲線が美しい。


宝積寺(ほうしゃくじ)


宝積寺 (1).jpg三重塔
宝寺の別名がある。聖武天皇が夢の中で竜神から授けられたという”打出”と”小槌”が祀られている。三重塔は桃山時代のもので羽柴(豊臣)秀吉が勝利を記念し一夜にして建立したと伝えられている。


宝積寺 (2).jpg秀吉の出世石
1582年、寺は天王山(270M)の南側山腹に位置する。羽柴秀吉と明智光秀が戦った”山崎の戦い”の舞台であり宝積寺は秀吉の本陣が置かれた。写真は秀吉が腰掛けたと伝えられる出世石である。


善峯寺


善峯寺 (1).jpg経堂(左側)と多宝塔を望む
西国三十三箇所二十番札所である。JRの”そうだ 京都、行こう”の京都観光キャンペーンにも2度、登場している。1029年、源信の弟子源算が創建したと伝えられている。応仁の乱で伽藍を消失したが江戸時代になって桂昌院の寄進によって再興された。桂昌院そして5代将軍綱吉ゆかりのものが豊富に展示されていた。


善峯寺 (2).jpg遊龍の松と向かいの山の紅葉
手前は樹齢約600年の五葉松である。横に這うように伸びている。最長時は50数mあったが松くい虫にやられ現在は10mぐらい短いようだ。


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2014-05-20

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